親の介護 ~自分の身を守る~

母は認知症で、施設でお世話になっています。

見守りの中で自立ですから 軽度です。

このくらいなら、自宅で介護されているご家庭の方が多いかもしれない。


自宅で介護をしたい、

したくないけどせざるを得ない、

お金の問題もある。

家族の数だけ介護の形がありますよね。

そして、

誰にもその家族の事情はわからない。


悪性リンパ腫で他界した父も、最後は認知症になりました。

元々 病院で抗がん剤治療をおとなしく受ける様な「性格」ではなくて、

散々ご迷惑をおかけして、3日で病院から出されました。


介護って、本当に大変ですよね。

身体介護はもちろんですが、

自立の認知症の相手をする、生活を共にするのって、

本当に 本当に エネルギーを吸い取られます。


これがこの先いつまで続くのか、

終わりが見えない。

こんな恐ろしいことはないです。


少しだけデイサービスの仕事をやっていましたが、

最後に利用者さんを自宅に送り届けたら、

もう今日は その方の事は 忘れちゃっても大丈夫なんです。

仕事から離れて休憩する時間を持てるか、

うまくやれれば、明日も頑張れました。

疲れますよ、 うん すごく大変だけど、

本当に体力勝負ですけど、

いっとき、利用者さんから

ちゃんと離れられるから。


利用者さんには、あんなに優しく話せるし

優しく手を引けるのに。

何で親だと、こんなイライラするんだろう?


何故かはわかってるんですよね、

だけど、辛い。

色々 理屈は 頭では分かってるんだけど、

優しく やんわり、出来ない。

明日こそ そうしたいと思う。

でもやっぱり上手く出来ない。

この繰り返し。


そのうち、私がダメなんじゃないかと思えてきましたよ。

親が私の思う様にしてくれないのは、私のやり方がちがってるから?


でも、正しいやり方って?

そんなのあるの?


親はこの先 ずっと私の好むような人に

変わってはくれないんです。


血のつながりって、何だろう。

私は よくわかりません。

全く愛情を感じられない事があります。

居なくなってもらったら どんなに助かるかって考えた事もありました。


ある時から、私は自分の身を守る為に、

親を、「親という名の他人」と思うことにした。

お金はもらえないから、仕事と割りきる、

とは違うんだけども。


そうしたらね、ウソみたい。

だんだんと、

ふぁ~って、

心が楽になってきたのです。


そばに居る時ほど、気持ちは 一歩引く。

客観的に様子を観察する。

親が求めて来ないとき程、優しく声をかける。

親が笑えば、私も笑う。

誰かの悪口を言ったら、うなずいて共感したふり。


始めは、色々 葛藤ありましたよ。

でも、割りきった。

割りきれるようになっていった。


そうしていくうちに、

あれ?

私に何か優しくない?

誰かの悪口 言わなくなった?

あれー???


不思議なものですね。

「他人」という冷たい響きに、

自分で心を凍らせながら接してきたのに、

化学反応が起きたみたい。


そのまま順調に行ってた訳では

もちろん 無いのですが、

明らかに、心が楽になりました。

多分、親も。


そして、

取り巻く事情はさまざまに変化して…

途中 そりゃ一筋縄には行きませんでしたが、

今は施設での暮らしに「つまらない」とは

愚痴りながらも、安心している様子。


月に三回程 コンビニスィーツをお土産に

会いに行きます。

たまにはケーキセットを食べに外出したり。

いいんですよ、たまには甘いものだって。


糖尿なのに、家にいた頃は

勝手に沢山 買ってきちゃって、

バクバクいっぱい食べまくって。

もう、そんなの見たら

イライライライラ…!


今は、月に三回くらいの甘いものが

嬉しいし、美味しいし、

本当に幸せそうに食べてくれます。

少しの量でも、安いやつでも

文句言わずに頂きます。


このまま、穏やかに暮らしてほしい。

でも、私のが先に死んじゃったら…


なんてね、先の事はわかりませんから、

余計な事は考えないに限ります!


いや、そんな簡単に「考えないようにできる」なら、

医者も薬もいらないよねぇ!


今が大切、

なんだかんだ、自分が大切。

自分が優先、

当たり前ですよ~。

そうやって余裕を持たなきゃ、

優しい気持ちになんかなれない。


いやはや、勝手な言い分、

分かったように、よくこんなに書くよなー。

ヨワヨワな、あたし。


ブログって、凄いなー。

有り難いなー。




大河っちは、スヤスヤ~

この寝顔、たまりません。

本当に、この子に救われてます。


お休みなさい。